日本消化器内視鏡学会雑誌
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上部消化管狭窄の内視鏡治療における透明フードの有用性
尾崎 元信, 大塚 幸雄
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1994 年 36 巻 7 号 p. 1455-1462_1

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抄録
われわれは1989年2月より内視鏡の先端に装着する透明フードを考案し,種々の内視鏡治療を施行し,その有用性を報告してきた.今回,上部消化管狭窄18例(食道狭窄15例,幽門狭窄3例)の内視鏡治療に使用したのでその治療成績を報告する.方法はスコープの先端に透明フードを装着し狭窄部を十分に観察した後,内視鏡治療を行なった.癌性食道狭窄5例に対しレーザー照射を行なったが腫瘍部分を正確に照射でき,効率よく短時間で施行できた.術後吻合部狭窄5例に対し高周波電気メスにて切開を施行した後,バルーンあるいはブジーにて拡張した.観察が十分に行なえ,目的とする部位で固定ができるため,切開は正確で容易であった.食道静脈瘤硬化療法後の狭窄5例に対しバルーンにて拡張した.狭窄部の中のteleangiectasia,残存静脈瘤の状況がよくわかり,追加硬化療法の必要性の判定や治療器具の選択に有用であった.幽門狭窄3例中,癌性狭窄2例に対しレーザー照射を施行し,他の瘢痕性狭窄1例に対しては高周波切開をした後,バルーンにて拡張した.食道狭窄と同様に正確なレーザー照射と安全な切開ができ有用であった.透明フードを装着すると,狭窄部に限りなく接近しても治療部位とスコープの先端(レンズ)との間にフードを介して常に一定の距離を有するため,いわゆる「赤だま」を生ぜず,良好な視野が得られた.また,目的とする部位での固定が可能なため,治療操作が容易で正確であった.これらの事により治療時間は短縮し,患者の苦痛も軽減した.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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