日本消化器内視鏡学会雑誌
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メチレンブルー粘膜下注入により明瞭な大腸内視鏡像を呈した日本住血吸虫症の1例
秋山 昌希下山 克山形 和史宇野 良治中嶋 均斉藤 博須藤 俊之棟方 昭博吉田 豊瓜田 純久
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1995 年 37 巻 8 号 p. 1658-1663

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抄録

 症例は68歳の男性,肛門部不快感を主訴として大腸内視鏡検査を施行したところ直腸からS状結腸にかけて地図状の黄色斑を認め,生検したところ多数の日本住血吸虫卵を認め日本住血吸虫症と診断された.さらに黄色斑部の粘膜下にメチレンブルー溶液を注入したところ,黄色斑はより明瞭な黄色調の大小,顆粒状斑点の集合としてとらえることが出来,粘膜下色素注入は本症のより適確な内視鏡像を得るために有効であると考えられた.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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