1996 年 38 巻 9 号 p. 2214-2218_1
症例は71歳男性.慢性腎不全のため透析中であったが,黄疸が出現.腹部超音波,CT検査にて胆石を認め,内視鏡的胆管造影検査(ERC)において中部胆管に約10mmの陰影欠損を認めた.超音波内視鏡検査では内部エコーほぼ均一な胆管内隆起性病変が認められた.内視鏡的に生検を施行するも確定診断に至らず,腫瘍性病変を否定できなかったため開腹手術とした.総胆管切開のうえ部分切除を施行し,病理組織学的には好酸球を主体とした炎症細胞浸潤を伴った肉芽腫であった.