抄録
出血性胃潰瘍に対して,内視鏡的エタノール局注止血法を行った際の潰瘍の拡大(二次性の潰瘍形成)について,その発生率,発生因子,予後などを明らかにするために,過去5年間に当院で内視鏡的純工タノール局注法を行った上部消化管出血225例を対象に検討を行った.その結果二次性潰瘍形成は35%に認められ,その発生因子として,治療前の潰瘍が大きいか深いもの,中等大以上の露出血管を有するもの,露出血管が潰瘍の中央寄りに位置するもの,エタノール局注によって活動性の出血が誘発されたもの,1施行当りの局注回数が多いものなどが有意に関与していた.