抄録
胃隆起性病変に対する内視鏡的ポリペクトミー施行時に伴う出血予防として内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL)を応用した胃ポリペクトミーを考案した.本法を6例7病変(肉眼形態:有茎性病変6病変,亜有茎性病変1病変;病理組織:過形成性ポリープ6病変,胃腺腫1病変)に施行した.有茎性病変6病変中2病変で径10mm以上の茎を有していた.全例,容易かつ確実にポリペクトミー後の出血を予防でき,またポリープの茎部の遺残,および再発を認めなかった.本法は胃の有茎性・亜有茎性病変のポリペクトミーにおいて安全かつ容易に施行できる方法と考えられた.