日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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静脈硬化症による虚血性腸病変の1例
福嶋 龍二大川 清孝金 鎬俊清水 泰夫宮城 邦栄堀 哲也大森 国雄波多 信石黒 信吾北野 厚生鈴木 典子中村 志郎松本 誉之荒川 哲男小林 絢三
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1997 年 39 巻 5 号 p. 960-966

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抄録
 症例は59歳,女性.9カ月間右側腹部痛と下痢の繰り返しがあり当院を受診した.腹部単純X線検査にて右半結腸に一致して石灰化像,大腸内視鏡検査では右半結腸を中心に暗青紫色の粘膜と不整形の潰瘍,腹部血管造影検査では右結腸静脈領域での還流障害を認めた.以上より静脈硬化症を主因とした虚血性腸病変と診断し,大腸亜全摘術を施行.病理組織学的にも同様の診断であった.本例は本邦報告9例目であり若干の文献的考察を加え報告した.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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