日本消化器内視鏡学会雑誌
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多発胃癌における発見病変と見逃し病変の統計学的解析
野見山 祐次渕上 忠彦八尾 恒良瀬尾 充岩下 明徳
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1997 年 39 巻 6 号 p. 1062-1071

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抄録
 切除標本上,肉眼的に病変の存在が指摘できた多発胃癌141例,302病変を対象とした.そしてその術前診断によって正診群と見逃し群に分け両群を統計学的に比較して見逃しの原因を明かにすることを目的とした.単変量解析で全病変を比較したところ,両群間に有意差を認めたのは深達度m,最大径5mm以下,幽門部,小彎の病変であった.副病変のみの比較で両群間に有意差を認めたのは最大径5mm以下,幽門部,小彎の病変であった.多重ロジスティック回帰分析を行ったところ,全病変を対象にした場合,有意に見逃し群に多い要因は,深達度mの病変(相対危険度,R.R:2.420),最大径5mm以下の病変(R.R:9.591),幽門部(R.R:4.786),副病変のみの分析では最大径5mm以下の病変(R.R:5.456),幽門部(R.R:3.268)であった.以上の成績から多発癌の見逃しを防ぐためには5rnrn以下の病変と幽門部の病変を見逃さないことが重要であり内視鏡的,外科的治療前に側視鏡による通常内視鏡のほかに色素散布法や直視鏡による幽門部の観察が必要と考えられた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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