抄録
われわれの施設では,食道静脈瘤に対し硬化剤を使用せず,O-ringを平均40個用いる撲滅結紮法を施行している.今回,未治療の食道静脈瘤15症例に対し撲滅結紮法を施行し,内視鏡像でのF因子,RC因子,PTPでのLGV,PGV,噴門静脈叢,すだれ血管,esophageal varices or paraesophageal vein,EUSでのesophageal varices,paraesophageal veinの治療前後の変化の程度を比較し,撲滅結紮療法による治療がどの程度影響を及ぼしているかを検討した.内視鏡像でのF因子(p<0.01),RC因子(p<0.01),およびPTPでのLGV(p<0.01),噴門静脈叢(p<0.01),すだれ血管(p<0.01),食道静脈瘤または傍食道静脈(p<0.01),およびEUSでの食道静脈瘤(p<0.01)は統計学的に有意な影響を受けていた.PTPでのPGVおよびEUSでの傍食道静脈は統計学的に有意な影響を受けていなかった.撲滅結紮法は,食道静脈瘤から供血路である噴門静脈叢,すだれ血管,左胃静脈までの血行に変化を及ぼしていた.