日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
Print ISSN : 0387-1207
ISSN-L : 0387-1207
C型肝炎ウイルス感染を伴う原発性胆汁性肝硬変症の腹腔鏡所見に関する検討
天木 秀一小峰 文彦森山 光彦田中 直英椿 浩司大久保 仁石塚 英夫荒川 泰行
著者情報
ジャーナル フリー

1998 年 40 巻 2 号 p. 169-174

詳細
抄録
抗C型肝炎ウイルス(HCV)抗体ならびにHCV-RNAが陽性の原発性胆汁性肝硬変症(PBC)4例の腹腔鏡所見および臨床的特徴を通常のPBC35例と比較し検討した.4例は全例女性で,平均年齢は62歳であり,HCV陰性例の平均54.6歳と比較し高齢であった.PBCに特徴的な腹腔鏡所見とされる粗大な起伏性変化はHCV陰性例で29%に観察されたが,陽性例では認められず,4例中3例の肝表面はほぼ平滑で,他の1例には結節の形成を認めた.また赤色パッチはHCV陰性例の51%に認められるのに対し,陽性例では観察されなかった.一方赤色紋理の出現頻度はHCV陰性例の14%と比較し,陽性例では4例中2例,50%と高率であった.インターフェロンを投与した1例で,組織学的には胆管障害が増悪した可能性が考えられた.またウルソデオキシコール酸を投与した結節肝症例では肝機能の改善を認めたものの肝細胞癌の併発を認めた.
著者関連情報
© 社団法人日本消化器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top