日本消化器内視鏡学会雑誌
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食道粘表皮癌の2例
萩原 信敏恩田 昌彦笹島 耕二宮下 正夫丸山 弘大川 敬一松谷 毅金子 昌裕土屋 喜一山下 精彦田久保 海誉
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1998 年 40 巻 8 号 p. 1164-1171

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抄録
 稀な食道粘表皮癌の2手術例を経験した.2症例ともに内視鏡所見は,周囲粘膜とほぼ同じ色調を呈する隆起性病変を示し,病理所見は扁平上皮癌成分と腺癌様成分の混在する典型像を示した.症例1は術前化学療法を施行するも奏効度は不変,術後10カ月で脳・肺転移にて死亡した.症例2は術後1年9カ月を経過し再発を認めず通院中である.病理学的検討では,粘液染色陽性でCEA,p53,PCNAの免疫組織学的染色でも陽性像が得られた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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