日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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下血で発症し化学療法で寛解した十二指腸原発悪性リンパ腫の1例
染川 貴子遠藤 高夫宮地 敏樹有村 佳昭山野 奏穂矢和田 敦細川 歩中原 生哉仲川 尚明坂本 裕史伊東 文生日野田 裕治今井 浩三岩木 宏之佐藤 昌明
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1998 年 40 巻 8 号 p. 1183-1189

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抄録
 症例は60歳,男性.腹痛・タール便・著明な貧血で発症した.内視鏡検査にて十二指腸下行脚に全周性の狭窄・隆起性病変を認め,生検組織はびまん性大細胞型悪性リンパ腫であった.諸検査とあわせ,十二指腸原発悪性リンパ腫と診断し化学療法(CHOPE療法,6クール)を施行したところ,自覚症状・画像所見上の病変はともに消失した.本症例は比較的稀な疾患であり,化学療法で著明な寛解がえられた点で貴重な症例と考え,文献的考察を加えて報告する.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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