日本消化器内視鏡学会雑誌
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抗菌薬未使用にて発症した偽膜性大腸炎の1例
大川 清孝黒岡 浩子追矢 秀人佐野 弘治青木 哲哉針原 重義阪本 康夫北野 厚生黒木 哲夫
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1999 年 41 巻 7 号 p. 1336-1341

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抄録

患者は73歳,女性.便に粘液の付着があるため,他院にて内視鏡検査を行ったところ,直腸からS状結腸にかけて白色調の微小隆起が密にみられた.経過観察されたが確定診断に難渋し当院を紹介された.便培養でClostridium difficileが検出され,偽膜性大腸炎と診断した.本例は抗菌剤未使用の偽膜性大腸炎である点,無治療にて内視鏡的に経過観察されている点で貴重な症例であった.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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