日本消化器内視鏡学会雑誌
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内視鏡的切除により診断,治療した食道粘表皮癌の1例
奥山 俊彦足立 経一植木 和則木下 芳一
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2000 年 42 巻 1 号 p. 14-19

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抄録

症例は88歳,女性.上部消化管内視鏡検査にて.切歯より22cmの食道に類円形.約1cm大隆起性病変を認めた.隆起頂上のヨード淡染域から生検は扁平上皮癌で,深達度は超音波内視鏡検査にてsmと判断し,表在型食道癌O-I型と診断した.治療は,患者と家族が外科的切除を希望せず,内視鏡的粘膜切除術を施行した.切除標本の肉眼分類は,丘状型(O-I pl.type)で,組織診断は腺扁平上皮癌の亜型とされる,稀な粘表皮癌であった.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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