日本消化器内視鏡学会雑誌
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胃全摘術後長期経過で認められた空腸メラノーシスの1例
茂木 秀人星野 恵津夫大瀬 亨鈴木 大介大林 隆晴帯刀 誠佐藤 友英樋田 壽々子今村 哲夫大門 建夫
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2001 年 43 巻 3 号 p. 274-278

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抄録
82歳男性.15午前に胃癌で胃金摘術をうけた.関節リウマチと貧血の診断で長期間消炎鎮痛薬と鉄剤を服用中に食欲不振を主訴に入院.上部消化管内視鏡検査で近位空腸にびまん性に黒褐色微小斑状色素沈着を認めた.生検組織の光顕で小腸絨毛の粘膜固有層に認めた黒褐色の物質は,電顕で固有層内のマクロファージのライッゾーム中に存在し,鉄と硫黄を含んでいた.本症例は食道空腸吻合術後であるが,空腸メラメーシスとして世界で2例目である.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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