2003 年 45 巻 2 号 p. 162-167
症例は35歳の女性.主訴は黒色便,呼吸困難.全身に多数のcafe au lait spotsと皮膚結節を認めた.小腸造影・小腸内視鏡検査で上部空腸に3×2.cm大の粘膜下腫瘍を認め小腸部分切除術を施行.病理所見で紡錘形細胞の索状配列を認め.免疫染色でCD34,c-kitが陽性を示す空腸GIST,uncommitted typeと診断した.von Reckihlghausen病に合併したGISTの報告例は稀であり,自験例を含めた本邦報告例10例の臨床像とともに報告する.