日本消化器内視鏡学会雑誌
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10年6カ月の経過観察中に過形成性ポリープから発生した隆起型早期胃癌の1例
竹下 英次松井 秀隆松浦 文三小林 雄一横田 智行村上 英広池田 宜央二宮 朋之堀池 典生恩地 森一
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2003 年 45 巻 3 号 p. 247-252

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抄録
症例は75歳,男性.1985年当科初診時,検診目的の上部消化管内視鏡検査で胃前庭部大彎に無茎性の隆起性病変を観察し,組織学的には過形成性ポリープであった.その後1年毎に上部消化管内視鏡検査で経過観察していた.10年6力月後の生検組織がGroup IVであったため,ポリペクトミーを施行した.ポリープの人部分は高分化型腺癌であったが,基部に過形成性ポリープの成分が残存しており過形成性ポリープが癌化したと考えた.癌化に際しての内視鏡像の変化を経時的に観察できた例は稀であり報告する.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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