日本消化器内視鏡学会雑誌
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内視鏡的バルーン拡張術が回腸狭窄の解除に有効であったクローン病の1例
井上 拓也畑田 康政金澤 浩介斉藤 正人
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2003 年 45 巻 4 号 p. 856-861

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抄録
症例は26歳男性.平成9年5月急性腹症にて手術(回腸末端より約30cm口側の小腸穿孔にて小腸部分切除,端々吻合術)施行.この時,クローン病と診断された.以後,外来通院中であつたが,平成11年12月より消化管通過障害を認めたため,小腸造影を施行した.ところ回腸に約1cmの狭窄を認めた.下部消化管内視鏡検査にて回盲弁より約20cm口側の回腸に狭窄部を確認しえたため,Microvasive社製Regiflex TTS®大腸用バルーンカテーテル(外径12mm,15mm)を使用し2度にわたり狭窄部の拡張術を施行,以後22カ11間消化管通過障害はみられていない.クローン病に伴う小腸狭窄の内視鏡的バルーン拡張術は本邦では報告が少なく,長期間の効果についても一定の見解は得られていない..しかし,腸管の保存という観点からも,再手術率の高いクローン病では,手術の前に試みる価値のある治療法と思われた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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