日本消化器内視鏡学会雑誌
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日本人の食道裂孔ヘルニアの頻度
草野 元康神津 照雄河野 辰幸大原 秀一
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2005 年 47 巻 4 号 p. 962-973

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抄録
 食道裂孔ヘルニアについて全国的な頻度調査が行われていないことからGERD研究会において疫学調査を実施した.初回内視鏡検査施行例2,595例を対象とし,食道裂孔ヘルニアの頻度および胃食道逆流症との相関を検討した.見下ろし分類に基づく評価の結果,食道裂孔ヘルニアは2.560例中1,263例(49.3%)に認められた.ヘルニアの頻度は女性よりも男性で有意に高かった.ヘルニアの重症度と逆流性食道炎の重症度との間に有意な正の相関が認められたが,年齢層および胸やけとの問には相関が認められなかった.またヘルニア分類において,見下ろし分類による重症度と反転像分類による重症度との間には有意な正の相関が認められたが,反転像分類の逆流性食道炎との相関は見下ろし分類よりやや弱いものであった.この本邦における大規模な疫学調査は国内外における逆流性食道炎の発生に関する地域差および民族差を明確にする基礎資料になると考える.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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