日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
Print ISSN : 0387-1207
ISSN-L : 0387-1207
Sengstaken-Blakemoretubeが一時止血に有用であった動脈性出血をきたした食道癌の1例
中沢 和之前田 義政上田 和樹前北 隆雄曲里 浩人井上 泉向林 知津榎本 祥太郎有井 研司中田 博也清水 靖仁一瀬 雅夫
著者情報
ジャーナル フリー

2005 年 47 巻 5 号 p. 1085-1089

詳細
抄録

 64歳,男性.吐血にて近医を受診,止血困難のため,当院を紹介となった.上部化管内視鏡検査を施行,中部から下部食道に潰瘍性病変を認め,その潰瘍底から激しい脈性出血があり,Sengstaken-Blakemore tubeを挿入,翌日,上部消化管内視鏡検査を行し,中部から下部食道右後壁に,Borrmann3型食道癌を認め,潰瘍底に露出血管をめたので,アルゴンプラズマ凝固法にて焼灼した.動脈性出血をきたした食道癌はまれあるので報告する.

著者関連情報
© 社団法人日本消化器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top