日本消化器内視鏡学会雑誌
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胃過形成性ポリープより発生した早期低分化腺癌の1例
今井 昭人小山田 裕一和田 誠内藤 裕二吉田 憲正吉川 敏一
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2005 年 47 巻 5 号 p. 1096-1100

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抄録

 症例は74歳女性.肺炎治療の入院中に食欲不振のため施行した上部消化管内視鏡検査で,胃体中部大彎に山田分類IV 型の隆起性病変を認めた.内視鏡的ポリペクトミーを施行した結果,過形成性ポリープより発生した低分化腺癌で深達度はmであった.胃過形成性ポリープから腺癌が発生する頻度は1.5~5%といわれており,そのほとんどは高分化腺癌である.低分化腺癌が発生するのは極めて稀であり,本邦において内視鏡的に切除した症例の報告はない.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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