市立三木市民病院消化器内科
2006 年 48 巻 12 号 p. 2772-2779
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症例は54歳男性.主訴は心窩部痛.血液検査では炎症所見を認めた.腹部CTで胃壁の著明な肥厚と胃周囲から肝周囲に及ぶ膿瘍形成を,また上部消化管内視鏡検査では胃粘膜の発赤,腫脹と膿汁の流出所見を認めたため,胃蜂窩織炎と診断.超音波内視鏡検査では,胃壁第3層までの不均一な肥厚と胃壁内膿瘍像を認めた.ITナイフを用いて胃粘膜切開を加え排膿ドレナージを行い,絶食,抗生剤にて保存的に加療したところ,速やかな臨床症状の改善を得た.胃蜂窩織炎に胃粘膜切開ドレナージは有効な治療方法の1つと考えられた.
日本胃カメラ学会機関誌
日本内視鏡学会誌
日本内視鏡学会雑誌
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