日本消化器内視鏡学会雑誌
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Crohn病の大量出血例に広範囲小腸切除を施行し,術後の短腸症候群を回避できた1例
坂田 資尚岩切 龍一綱田 誠司吉川 敦大谷 響下田 良坂田 祐之山口 加奈子藤瀬 剛弘大塚 隆生中房 祐司宮崎 耕治青木 茂久藤本 一眞
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2006 年 48 巻 12 号 p. 2780-2785

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抄録

 症例は65歳男性.主訴は腹痛と血便.Crohn病で小腸からの大量出血をきたし止血目的に広範囲小腸切除を行った.術後早期にグルタミンを含んだ経腸栄養を中心静脈栄養と併用することで,短腸症候群を回避することが可能であった.Crohn病の大量出血は稀であるが,外科切除が行われることが多く,術後の短腸症候群が問題となる.今回の経験では,グルタミンが術後の残存腸管の代償能を促進させるのに有効であった.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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