日本消化器内視鏡学会雑誌
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小網脂肪織炎と考えられた1例
三好 里佳安永 祐一木津 崇井上 拓也渡辺 知英松本 由美堅田 龍生乾 由明西川 正博
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2007 年 49 巻 1 号 p. 21-29

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抄録
 21歳の男性.主訴は心窩部痛,発熱.触診で心窩部圧痛,反跳痛,筋性防御を,血液検査で白血球・CRP上昇を認めた.内視鏡とX線造影で胃小彎側の圧排を,超音波とCTで胃小彎と肝の間に腫瘤様ならびに炎症性変化を認めた.腹腔鏡では肝と胃の癒着が強固であった.脂肪織炎報告例との共通点も鑑み,小網脂肪織炎と診断,保存的治療で軽快した.小網を主座とした脂肪織炎とその特徴的画像についての最初の報告例と考えられた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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