2020 年 43 巻 3 号 p. 90-96
目的:薬局利用患者を対象に,薬剤師における共感性評価尺度Consultation And Relational Empathy(CARE)measureの妥当性と信頼性を検証するため調査した.
方法:2018年11月から2019年3月,調剤薬局11店舗で,CARE measure日本語版および患者満足について無記名自記式質問紙で調査した.
結果:回答を得たのは224名(有効回答率44.0%)であり,欠損および「評価不能」回答は低く,表面的妥当性が確認された.因子分析により一因子構造が示され,内的一貫性(Cronbachのα係数0.943)が確認された.構成概念妥当性の検討において患者満足との有意な正の相関が確認された(Spearman's rho 0.43,p<0.01).
結論:薬局薬剤師の服薬指導業務に対するCARE measure日本語版の一定の妥当性および信頼性が確認された.