2022 年 45 巻 3 号 p. 82-89
目的:岡山大学病院で2008年度にキャリア支援制度が導入され利用者は150名を超えた.導入後の制度や制度利用者に対する認識の変化を検討する.方法:2011年度と2018年度に制度利用者の上司と同僚を対象にアンケート調査を行い,比較検討した.結果:2011年度と比較して2018年度では,「支援制度利用者と仕事をした経験がある」,「この制度は医局にとって有用であると思う」,「この制度があると医局勧誘のアピールポイントになる」の項目が有意に高値であった.また同僚のみの解析では,前述の3項目に加え「制度利用者は期待される程度の仕事ができている」の項目で2018年度が有意に高値であった.結論:支援制度の有効性はより認知され,制度利用者の勤務内容に対する評価は高まっている.