抄録
アンチモン(Sb)は有害元素の一つであり、近年環境中への汚染が問題視されている元素である。筆者らは天然環境でのSbのスペシエーションから酸化体のSb(V)が非常に安定であることを明らかにした(Mitsunobu et al., 2005)。Green rustはFe(II)とFe(III)を内包した水酸化鉄であり、天然環境中での還元剤として注目されている。Sb(III)はSb(V)に比べ毒性が高いためSbの還元反応は重要であり、またこれまでGreen rustのSbとの相互作用について報告はない。そこで本研究ではGreen rustのSbへの還元活性を考察した。その結果、固液両相でSb(III)が観察され、SbはGreen rustによって還元されることがわかり、天然環境でのSbの挙動にGreen rustが大きな影響を与えることが示唆された。