抄録
Farquharら(2000)は地層中に含まれる硫化鉱物が20億年以前のものに限って非質量依存性同位体分別の特徴をもつこと発見し、酸素濃度の低い初期地球環境では光化学反応を被った大気由来の硫黄が海洋の硫黄循環に大きく寄与した事が示唆された。それ以来硫黄の四種安定同位体(32S, 33S, 34S, および36S)はフッ化法により精力的に分析が行われるようになった。四種同位体の解析からは従来の34S/32S比からは得られない新たな情報を読み取る事が出来る。講演では四種同位体分析の最近の研究についてレビューし、演者らが行っている過去および現在の熱水系での硫黄循環の解析について紹介する。