抄録
クロム酸酸化法で堆積岩のクロロフィル類由来物質の分析を行った結果、 1)ピロール骨格由来のマレイミド類のほかに、ベンゾピロール骨格由来とみられるフタルイミド類が検出され、 2)フタルイミド類の濃度は熟成が進んだ地層ほど大きくなる傾向が見られた。ピロール骨格と同様に、ベンゾピロール骨格もクロロフィルの続成変化産物と推察された。この結果よりベンゾピロール骨格はビニル基がほぼ消失した化合物を起源物質とする可能性が示唆された。本研究では、堆積岩よりクロム酸酸化抽出で得られたフタルイミド類の起源物質を探るために、まず地層試料を分析しフタルイミド類の分布を精査した。また、アルキル側鎖ャ泣tィリンからのベンゾピロール骨格生成の傾向をモデル実験により解析した。さらに、ャ泣tィリン側鎖部に対するベンゼン環形成経路を検討するため、ナフタレンを用いて遊離アルキル活性種の捕捉を試みた。