日本地球化学会年会要旨集
2008年度日本地球化学会第55回年会講演要旨集
セッションID: 1D03 07-03
会議情報
揮発性成分を理解することで地球内部の現象がよりよくわかる
気体が関与した重金属の移動と斑岩型鉱床の生成
*林 謙一郎
著者情報
キーワード: 重金属, 沸騰, 斑岩型鉱床
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

熱水鉱床には鉱床タイプ毎に、特定のメタル元素のみが濃集する傾向が顕著である。とくに斑岩型鉱床はCu、Au、Mo等の主要な資源となっているが、その他のベースメタル(Pb、Zn等)は殆ど伴われていない。この原因にメタルの揮発性が強く関与していると考え、メタルの気/液分配実験を行った。気相と液相の共存下で流体包有物を合成し、流体包有物中に取り込まれた溶液を分析することにより共存する液相および気相の組成を求めた。流体包有物の分析は放射光蛍光X線法によって単一流体包有物中に取り込まれた、気相および液相中のCuおよびZn濃度を定量分析することにより求めた。その結果、硫黄が存在するとCuの分配係数が1.0を越えることが明らかとなった。

著者関連情報
© 2008 日本地球化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top