抄録
始原的隕石の酸処理残渣に微量ながら含まれるマイクロンサイズのコランダム粒子を、二次イオン質量分析器を用いて酸素及びマグネシウム同位体の分析を行った。コランダム粒子の酸素同位体組成はすべて16Oに富むのに対し、26Al/27Alの初期値は、26Mgの過剰を示すものと 、分析誤差を超える26Mgの過剰が検出されないものと双峰性の分布を持つことがわかった。コランダムは初期凝縮物であることから、初期太陽系形成時において26Alの不均質が存在していたことを示唆し、本発表ではその要因となる可能性について議論する。