抄録
古細菌の膜脂質組成が生育条件で変化することは、多くの古細菌で報告されている。本研究では、好塩性古細菌Natronomonas pharaonis、Natrinema pallidumの生育条件を変化させ、ジエーテル脂質の量比にどのような影響を与えるかを調べ、環境耐性を考察することを目的としている。菌を培養させた培地から脂質を抽出、精製し、それをESI-MSを用いて分析することでジエーテル脂質の量比を求めた。pH変化では2種類とも量比が変化するが、変化のパターンが異なっていた。NaCl濃度の変化では、N.pharaonisの量比はあまり変化しなかったが、N.pallidumでは変化が見られた。温度変化では、共に温度上昇につれ、C20-C25の量比が増加するという結果が得られた。