日本地球化学会年会要旨集
2012年度日本地球化学会第59回年会講演要旨集
セッションID: 2P17
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G11 現世および過去の有機物・微生物・生態系の地球化学
Montmorillonite層間における交換性陽イオン(Na+,Ca2+,Mg2+)とグリシンの反応とそのpH依存性
*淵田 茂司益田 晴恵水野 友貴
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抄録
 異なる交換性陽イオン(Na+,Ca2+,Mg2+)を持つMontmorilloniteとグリシンの吸着挙動ついて調べるために,それぞれの陽イオンに置換したMontmoriloniteとpHの異なるグリシン溶液を振とうさせ,XRDおよびHPLCで分析した。Ca型のGly吸着量はpH2のときに最も高くpHの上昇に伴って減少した。一方,Mg型はpH12のときに最も吸着量が多くなった。Mg2+がcation bridge(Gly-…Mg2+…Si-O-)として働き, アルカリ性でもGlyの吸着を促進している可能性が高い。Na型をGly溶液と反応させると著しく膨潤し,その層間も広がっていた。Na型のGly吸着量はCa型およびMg型と比較しても著しく高い値であった。Glyの吸着量はpHの変化によっても影響を受けるが,粘土鉱物の膨潤性が高い場合(Na型)にGlyの濃縮が最も進むと考えられる。
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© 2012 日本地球化学会
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