抄録
我が国の高レベル放射性廃棄物の地層処分深度は、地下300m以深が想定されている。この処分深度は、長期的な安全評価の観点(とくに隆起速度)から、今後数万年以上にわたって生物圏への影響が及ばない深さとして示されたものである。しかしながら、地質学的に見れば日本全体が一様に隆起しているわけではなく、隆起による処分場への影響は、サイト毎に評価される必要がある。本報告では、これまでのアナログ的知見から、地下環境が有する酸化水の浸透等に対する酸化還元緩衝作用のメカニズムと、とくに地表からの酸化水の浸透にみる影響範囲(適切な処分深度)について論じる。