抄録
北西太平洋のアウターライズ手前(プレート屈曲部)で活動したプチスポット初生マグマが、リソスフェア下部(約1280 ℃、約2.1 GPaの条件)で周囲のカンラン岩と最終平衡にあったことを検証するために、同一海域の別の火山(試料採取地点番号YK06-05 6K#879)と、日本海溝海側斜面に存在する火山(試料採取地点番号KR97-09 10K#56)(噴火当時同様なセッティングにあったと考えられる)に対する複数相飽和実験を行った。その結果、6K#879は約1280 ℃、約1.8 GPaの条件で、かんらん石・斜方輝石・単斜輝石が飽和し、10K#56は約1275 ℃、約1.4 GPaの条件で、かんらん石と斜方輝石が飽和した。プチスポットの初生マグマが、リソスフェア下部(およびそれ以浅)において周囲のカンラン岩と最終平衡にあったことは、マグマ噴出位置や噴火年代の違い関わらず共通する条件である。