抄録
本研究では、隕石衝突蒸気雲内の環境を模擬した循環型のガスフローラインを用いて、隕石模擬物質組成、海洋模擬溶液組成、大気組成などの出発試料の組成変化が、生成するアミノ酸およびアミンの種類や量に与える影響を明らかにすることを目的とした。ガスフローライン内に設置したアモルファス炭素(13C)、鉄、ニッケルの混合粉末を、電気炉を用いて1000℃で1-3時間加熱し、N2、H2O、NH3の混合気体をポンプによりライン内を循環させ、固相-気相熱反応を行った。反応終了後、冷却器内に生じた凝縮成分中の13Cアミノ酸と13Cアミンを超高速液体クロマトグラフ・タンデム質量分析計(UHPLC/MSMS)により分析した結果、アンモニアを含まない実験でメチルアミン、エチルアミンの生成が確認された。アンモニアを含む場合はそれらに加えてグリシンの生成も確認された。