抄録
一酸化二窒素(N2O)は温室効果ガスであり、オゾン層破壊物質でもある。そのためN2Oの発生抑制や環境修復などを考える際には、自然起源の生成メカニズムを理解することは必要不可欠である。しかしN2Oの海洋から大気へのフラックスの見積もり幅は未だ大きい。N2Oの生成過程の一つに亜硝酸塩(NO2-)の還元があるが、亜硝酸塩同位体比を用いた研究には実測値の不足や観測例が限られているため、より多くの観測・解析が求められる。そこで本研究ではN2Oと亜硝酸塩の同位体比を組み合わせて北太平洋亜寒帯域におけるN2O生成過程を明らかにすることを目的とした。2014 年7月- 8月に北緯47度線上の比較的クロロフィル濃度が高い測点で採水し、N2Oと亜硝酸塩の濃度及び同位体比を測定した。