主催: 日本地球化学会年会要旨集
水中で放射能探査を行う場合、水による減衰が大きいため、検出器は地表面(海底、湖底)から一定の距離でほぼ接した状態で測定する必要がある。その際、測定装置が軟らかい泥の中に埋まってしまうと、ジオメトリーが変わり、放射線強度が大幅に変化する。
水中放射能探査の測定精度を上げるために、測定装置の周囲をタンクで囲み、タンクの中に水や燃料などの液体を充填する。タンク内の液体が遮蔽体となり、測定装置が地表面に到達した時や曳航した時に舞い上がる軟泥質の物質からの放射線は減衰する。更にタンクによって底面積が広くなって軟泥質中に埋もれにくくなり、たとえ軟泥質中にめり込んでも遮蔽体によって検出器のジオメトリーは一定に保たれ、検出器底面が接する地表面の放射線強度のみを測定することができる。