日本地球化学会年会要旨集
2015年度日本地球化学会第62回年会講演要旨集
セッションID: 2B10
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G12 最先端計測・同位体化学の地球化学及び境界領域への応用
ICP-MS/MSによる高感度極微量放射性同位分析法の開発と環境放射能研究への応用
*大野 剛廣野 睦齋藤 陽介村松 康行
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キーワード: ICP-MS, 放射性同位体
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抄録

本研究では、福島原発事故により放出された極微量放射性同位体を調べることを目的に、学習院大学設置のICP-MS/MS(Agilent 8800)を用いて極微量放射性同位体ストロンチウム90測定法の検討をおこなった。安定ストロンチウム溶液を用いて、質量数90の妨害信号/88Sr比を測定したところ、5×10-12の値が得られた。これは土壌中に安定ストロンチウムを含んでいても通常のICP-MS法に比べ影響が少ないことを意味している。本発表では福島原発事故により汚染された土壌・環境試料の測定例を紹介し、ICP-MS/MSを用いた極微量放射性同位体分析の現状と環境放射能研究への応用について議論を行う。

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© 2015 日本地球化学会
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