抄録
アエンデ隕石は1969年にメキシコに落下した炭素質コンドライト (CV3) 隕石で、コンドリュール、CAIs、AOAs、Fe/Ni合金およびマトリクスから構成されている。有機物はこの中でマトリクスの部分に含まれているとされているが、サブミクロンスケール観察によるアエンデ隕石中の有機物の分布は明らかにされていない。隕石中の有機物の分布や組成を明らかにすることは、隕石母天体での熱(あるいは水質)変成のメカニズムを理解するための一つの指標となるため大変重要である。
本研究では、アエンデ隕石のマトリクスから集束イオンビーム法を用いて150 nm程度の厚さに薄膜化した試料を作成した。この試料をKEK-PFのBL-13Aにある小型走査型透過X線顕微鏡 (cSTXM) で観察して有機物の分布と同定を行った。