日本地球化学会年会要旨集
2016年度日本地球化学会第63回年会講演要旨集
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G01 大気微量成分の地球化学
立山・室堂平における積雪中のイオン成分及びアルデヒド類の特徴
*渡辺 幸一江尻 遼介平井 泰貴高辻 航平金 聖鈞
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p. 116-

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抄録

4月の立山・室堂平において、積雪層の断面観測・分析試料の採取を行ない、主要イオン成分およびアルデヒド類濃度の測定を行った。2015年の積雪層についてはざらめ層が卓越し、雪温は全層で0℃であった。そのため化学成分の溶出や再分配の影響が大きかったものと考えられる。積雪中のnssSO42-,NO3-及びNH4+は主に人為起源汚染物質によるものであり、同様の深度分布を示していた。HCHO及びCH3CHOはnssSO42-などと類似した濃度分布を示しており、酸性物質だけでなくアルデヒド類のような光化学生成物(あるいは前駆物質)も、アジア大陸から立山へ長距離輸送されてきている可能性が考えられる。

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