ユークライトのREEパターンは比較的平坦な形を示し、その科学的な考察は明確になされていない。本研究はユークライトに見られる平坦なREEパターンが構成鉱物のREEパターンの単純な組み合わせのみで再現可能かどうかを明確にすることを目的とした。使用した試料はユークライトStannernとJuvinasである。輝石のREE測定では、LREEパターンはC1コンドライトに対し0.01倍(C1×0.01)と乏しい値を示し、Euの負の異常が認められた。斜長石は、LREEに富み(C1×10)、HREEに乏しい(C1×0.1)パターンが得られ、Euに正の異常が認められた。リン灰石のREEパターンは比較的平坦で、C1コンドライトに対して1000から10000倍という高い値を示した。輝石、斜長石、リン灰石のREEパターンの単純な組み合わせのみでユークライト全岩の平坦なREEパターンを再現することが可能となった。