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海水中の生物活性微量金属は,海洋生物に大きな影響を及ぼす.海洋の一部の微量元素は主要成分とほぼ比例する濃度分布を示すが,多くの微量元素はその化学的,生物学的特性に応じて濃度や分布が海域によって異なり,また時間的にも変動する.本研究は,160°Wに沿う南北側線における溶存態生物活性微量金属(Al, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Zn, Cd, Pb)の鉛直断面分布を報告する.この航海の測点ST13(159.983°W,50.005°N)と白鳳丸KH-12-4航海の測点BD15(160.000°W,50.834°N)は,約100 kmの位置にあり,クロスオーバーステーションと見なせる.この二つの測点の微量金属の濃度を比べれば,それらの元素の時間的変化を調べる.