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地球全体に存在する亜鉛のうち、地球コアに含まれる亜鉛の割合を明らかにするために、マントルとコアの間で起こる同位体分別係数を理論計算により求めた。マントルのモデルとして亜鉛元素を含むかんらん石を、コアのモデルとして亜鉛金属結晶を用いた。密度汎関数法に基づく固体の電子状態計算および振動計算から、かんらん石と亜鉛金属の換算分配関数比および同位体分別係数を計算した。プログラムとして、平面波基底に基づくQuantumESPRESSOと、原子局所基底に基づくSiestaの2種を検討した。2つのプログラムで得られた同位体分別係数はおおむね一致し、どちらの方法でも重い同位体がかんらん石に濃縮するという結果が得られた。