p. 203-
近年、水のδ17Oの高精度測定が可能になり、δ18Oとδ17Oを組み合わせた指標である17O-excessが提案された。しかし、水の17Oの測定にはH2OをO2に変換する必要がありランニングコストと労力が必要であった。そこで、本研究では、近年市販が開始されたキャビティーリングダウン式同位体分析計を用いて、水のδ17O値の高精度校正手法を検討し、沖縄の降水のδ17O測定を試みた。同位体比分析の結果、17O-excessの検出が可能な精度であることが確認できた。今後、VSMOWスケールへのデータ校正手法を詳細に検討し、沖縄の降水の測定を行う予定である。