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本研究では、断層岩試料からの微小量試料の採取と、主成分・微量元素・同位体分析を包括的に行う手法を構築した。試料としてはIODP Exp.343(JFAST)で得られた日本海溝プレート境界断層の掘削コア試料を用いた。本研究では、Li・B・Sr・Nd・Pb同位体分析について報告する。 主成分・微量元素分析用に調製した試料溶液の一部から、陽イオン交換樹脂、Srレジン、TRUレジン、Lnレジンによる連続イオン交換処理(川合ほか、2015年地球化学会)によりLi、Sr、Nd、Pbを化学分離した。また、HF-HCl-Mannitolで分解した溶液から、陽・陰イオン交換樹脂による連続処理でBを化学分離した。 断層試料についてNd同位体比に差異が認められたほか、Sr・Pb同位体比ではアイソクロン的な相関が得られた。本発表では、これらの同位体組成の成因、および断層研究における本手法の有効性について考察する。