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洞爺湖温泉は北海道西南部に位置し1910年の有珠火山の噴火活動に伴い誕生した。それらの温泉水は有珠火山由来の火山ガスや深部熱水と洞爺湖水との混合により形成されていることがしられているが、湧出温度が経年的に低下していることが確認されている。2015年に新たな地熱・温泉資源の開発を目指した地熱調査ボーリング井(KH-1)が掘削され、高温熱水の湧出に成功した。しかしKH-1から湧出する温泉水の起源やその流動メカニズムについては明らかとなっていない。よって本研究ではKH-1と四十三山周辺の既存源泉の温泉水を定期的に採水し溶存成分および水素・酸素安定同位体比測定から温泉水の起源やその流動メカニズムの推定を行った。その結果、KH-1から湧出する温泉水が既存源泉とは異なる流動メカニズムをもち、有珠火山由来の火山ガスや深部熱水の混合率がより高いことが示唆された。