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CRコンドライトのメタル相は、コンドリュール内部に存在するinterior、コンドリュール外縁に存在するmargin、およびマトリクス中に存在するisolatedの3種類に分類できる。本研究は、CRコンドライトのメタル相の形成過程を明らかにするため、CRコンドライトであるNWA 801のメタル相を対象にSEMを用いた組織観察、EPMAによる主要元素測定、LA-ICP-MSを用いた局所HSE分析を行った。分析の結果、メタルのRe/Os比は0.03-0.16という大きな変動を示し、Pd/Ir比はIr存在度が増加するにつれ、急激に減少するメルトが冷却する際の分別結晶により説明可能なパターンを示した。以上の結果から、NWA 801に含まれる3種類のメタル相は、コンドリュール形成時に溶融した先駆物質から液体メタルが形成され、その後の冷却に伴う結晶化により形成されたと考えられる。