表面分析によるマッピング情報(位置情報)は、対象試料に含まれる元素、有機分子および有機—無機複合体の評価をする上で有用である。表面分析で有機分子を対象とする場合、イオン化の最適化(表面からの脱離を誘起する一次イオン、放出される二次イオンの確度保証)を行うことにより、分子レベルの質量数(m/z)の情報を得ることができる。しかし、それは質量数の情報であり、同質量数の異性体分子や同化学組成の分子が存在する場合、それらを識別することはできない。本基調講演では、生物的/非生物的なプロセスで生成した炭質物の非破壊・半破壊・破壊分析のシームレス評価の取り組み等を紹介し、地球化学的にも重要な炭質物試料からのAncient biomoleculesの評価例(伊左治ら, 本会)と併せて考察してみたい。