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本研究では淡水の琵琶湖(滋賀県)と三方湖(福井県)、汽水の水月湖及び菅湖(福井県)、中海(島根県・鳥取県)を対処として、湖水特性による堆積物間隙水中でのケイ酸の存在形態について研究を行った。この5つの湖で、間隙水中でのケイ酸の溶存濃度については単量体ケイ酸濃度、全ケイ素濃度ともに、淡水湖のほうが汽水湖より低い値を示したが、淡水湖の無酸素還元的な間隙水中のみに重合体ケイ酸が見られた。これについて、淡水湖である琵琶湖の南湖窪地で連続調査を行い、間隙水中のケイ酸の種及び濃度分布を調べた。琵琶湖間隙水中での重合体ケイ酸濃度の季節変化から、堆積物が酸化的な時の重合体ケイ酸は殆ど存在しないが、堆積物の環境が還元的に変わる時からは重合体ケイ酸の濃度が段々増加していることが分かった。ここで、本研究では、NaClを重合体ケイ酸の形成又は分解において主な要因と考え、室内実験を行った。