本研究では、石鉄隕石メソシデライトのジルコンを用いて、消滅核種Pu-244の太陽系形成時における存在度(Pu/U比)を精度良く決定することを試みた。用いたジルコンのウランおよびトリウム濃度は個々の粒子間で比較的均一であり、U = 1.1 ± 0.3 ppm、Th = 0.08 ± 0.06 ppmであった。ジルコン6粒から得られた207Pb-206Pb年代の重み付き平均は4525.02 ± 0.50 Maであった。希ガス分析から得られた核分裂起源136Xe量を基に、ジルコン形成時における244Pu濃度を見積もると0.020 ± 0.002 ppmとなった。ジルコンの形成年代と238Uおよび244Pu濃度を用いて、太陽系形成時の244Pu/238U比を求めると、0.012 ± 0.004の初生比が得られた。